「KPI」「KGI」の適切な設定と改善でビジネスは大きく飛躍する!
勘と経験に頼らない!「KPI」「KGI」の必要性
目標を達成し続ける企業と一向に成果が上がらない企業の差は何か?
事業の課題やマーケティング施策で悩むのは当然のこと。何が企業にとって最良かを判断することは容易ではありません。ひと昔前であれば、経験と勘に基づき「当たって砕けろ」的な発想でがむしゃらに取り組むこともひとつの方法だったかもしれません。
しかし、現代において必要なのは「なんとなく」やってみるチャレンジ精神ではなく、データに基づき冷静に判断する「見極め力」です。場当たり的な行動や問題対処では、目標を意識できなくなることさえあります。
「やること」「やらないこと」を見極め、収益というゴールに向けて最善の方法を見つけなくてはなりません。企業にとってのゴールは「収益」を上げること。これこそ企業が存続する唯一無二なゴールです。
では、何を目指し、どのように行動するべきでしょうか。目標となる数値指標。「KPI」「KGI」の定義、必要性につて事例を交えながら考察していきたいと思います。
KPI・KGIの設定によるメリットを理解する
様々な経営活動・アクションを「指標化・定量化」することができれば、全体全体や部署、社員一人ひとりに至るまで、現状と目標、目標を達成するために「何を」「いつまで」「どれくらい行えばいいのか」が「見える化」されます。
今日・今週・今月、やるべきことが明確になれば、極端な話「後はやるだけ」結果は数値となり成果として反映されます。達成できれば、「そのやり方で正しい選択だった」と評価できます。又、成果や活動が足りていなかったら、数値に原因が反映される為、ピンポイントでボトルネックに対して改善対応ができるようになります。
よく耳にする用語であるほど、なんとなく使ってしまうことも多いものですよね。しかし、効果的なマーケティングを実施するためには、本質の理解が不足していることが時として命取りになります。
「KPIとKGIの違いについて説明してください」
と言われたら、あなたならどのように答えるでしょうか?
KPIは”Key Performance Indicator”の頭文字をとった略語ですが、KGIは”Key Goal Indicator”の略です。どちらも指標(Indicator)ではありますが、この二つの大きな違いは,Performanceに注目しているか、Goalに注目しているか、という点です。
どちらも到達段階を設定しますが、KPIは目的達成のためのプロセスに注目するのに対し、KGIでは目的が達成ができたかどうかに注目をします。具体的な例を出して考えてみましょう。
プロセスとゴールを両方意識するべき理由
KPIとKGIの違いを大学受験に置き換えて考えてみます。
大学受験における最大の目的は「志望校に合格すること」ですね。この場合、KPIは成績の向上を確認するための中間・期末・実力テストや外部模試などのスコアといえます。
このぐらいの難易度のテストならば70点平均は欲しい、というように具体的な水準を決めていきます。一方でKGIは、志望校に合格すること、と考えられます。しかし、多くの場合、ここで問題が生じます。中間テストや外部模試の成績が良くても、志望校に必ず合格できるとは限りません。
志望校を意識した対策ができていなければ合格は見込めないのです。つまり、KPIでは目標のレベルに到達しているのに、なぜか結果(KGI)に結びついていかないということが起こり得ます。
これは、KPIで設定した踏むべきプロセス(ここでは中間・期末・実力テスト・外部模試など)と上位目標である結果(ここでは志望校合格)との結びつきが悪いことが原因です。しかし、一方で、最終的な目的だけを意識するだけでは不十分です。
「絶対に合格する!」という目標を掲げても、どのように対策をしていくのか、いつまでにどのようなレベルまで学力を上げるのか、明確な途中途中での点検が必要になります。
大切なのは、明確なゴール(KGI)を設定し、そこに行きつくためのプロセスをKPIによって段階的に確認していくという作業です。どちらかだけに偏っていては「収益アップ」という企業にとって最大の目的を達成することは難しくなってしまうのです。
最終目標を達成するためには、細かな点検が欠かせません。そしてその点検は、時に新たな課題を与えてくれます。
KPIツリーを活用して一貫したストーリーを組み立てる
KPI設定は施策実行における重要なポイントですが、設定の際には下記のような点に注意しなくてはなりません。
- その指標はネガティブな結果を引き寄せないか?
- その指標は部分的な対策にとどまっていないか?
- その指標は現代の消費者、競合他社を意識できているか?
- その指標は制御不能な要素を含んでいないか?
- その指標は本当に現実的なものになっているか?
KPIを設定したことが返ってマイナスな結果をもたらすことはないか。あらゆる面に注意を向け、慎重に判断しなくてはなりません。
成果に繋がるKPIの設定には、一貫したストーリーの組み立てが必要不可欠でとなります。KPI設定は単なる企業内の目標設定にとどまりません。設定した目標に向けて適切に業務が管理されることにより、会社にとっての益(収益というベネフィット)、そして社員にとっての益(充実感というハピネス)をもたらす重要な指標です。
KPI設定には、「トップダウン型」と「ボトムアップ型」の2つのアプローチがあります。トップダウン型はロジックを優先させ、全体を網羅的に把握します。最終的な結果(KGI)への意識が強いと言えます。
ボトムアップ型は、インサイトを優先させ、ピンポイント型で設定していきます。より細かな分析が求められます。どちらの場合にも、データを用いて客観的かつ論理的に考察することが重要です。そのためには、適切なデータを収集する必要があります。
Webサイトを例に挙げれば、随時モニタリングを続けることが大切です。目標となる数値を設定し、問題点や課題点を把握します。そして、より良い方法(サイト内の改善策や各プロモーションの改善策/新たなマーケティング施策)を模索することが役立ちます。
振り返りや反省を惜しんでいませんか?
消費者に関するあらゆる詳細なデータが手に入る現代社会においては、そのデータをきちんと分析することこそが、事業を成功させるためのカギとなるのです。数値化できる適切なデータを活用し、常に点検し続ける姿勢が求められています。
計画段階(Plan)から施策実行(DO)まで。そして得られたデータを分析(Check)し、課題や改善点を整理(Action)し続けること。そして、さらに適切な計画(Plan)を練る。このように、PDCAを廻し続けることが、より適切な「KPI」「KGI」の設定を可能にします。
振り返りや反省を惜しまず、常に「もっと成長できる方法はないか」と問い続けながらトライ&エラーを繰り返しながら成功パターンを蓄積していく。そんな根気強さが成功の王道です。
見直しをする人としない人とでは、結果の出方が全く違ってきます。計画を練るだけでなく、その計画が適切だったかを振り返ることが、成果を生み出す最適なマーケティングへと繋がっていくのです。
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