「小売業界」大苦戦の本質!いったい今世の中で何が起こっているのか?
「なぜ売れないのか?」
おそらく多くの人が悩んでいる根源的な問題。しかし今いるコンフォートゾーンを広げて世の中の潮流を理解できれば、その疑問はおそらく「ではどうやったら売れるのか?」に変わります。
今「小売」というビジネスは、大変難しい局面を迎えています。代替されるビジネスによって更に厳しさは増してきます。それを打開するには何が必要か?時代の変化を理解して次に打つべき手を提言していきます。
1日のメディア接触時間はパソコン、タブレット、スマホの接触時間が全体の46.2%を占め、1年後にはマスメディアを超える推移まで劇的に上昇しています。又、スマホの普及が著しく伸び、7割を超えています。
それゆえ、購買に至るまでのプロセスは複雑化、多様化しました。あらゆる時間・場所に情報との接点が存在し、購買までの立体的な接触シナリオをプランニングする必要性が生まれています。
又メディアに対する消費者の意識・態度も変容し「世の中の情報量は多すぎる」「インターネットの情報は、うのみにはできない」など、約8割の人がネット情報の信頼性に対して疑問を抱いていることがわかります。
そんな時代だからこそ「モノ」ではなく「体験と価値」に重きを置く必要があります。時代の変化によって今後、何がどう変化していくのか?詳しく掘り下げてみました。
情報量の増加、低価格、セールの常態化に伴って現在はモノが溢れかえっていますよね。
例えばあなたはカメラが欲しいと思ってインターネットで検索をしたとしましょう。すると瞬時に、見きれないほどのカメラがヒットします。1つ1つ性能に差はあれど、決定的な違いを見い出すことは容易ではありません。
もっと言えば、わざわざ購入しなくてもスマホで代用できてしまいます。この現象はカメラに限らず、どんな商品であっても同じこと。現代はモノが溢れかえっているが故に、選ばれにくい時代であるのは当然に、代用できるモノやコトの選択肢も増えているわけです。
新たなビジネスの潮流として、シェアリング・エコノミーも一般的となりました。この流れから所有することの価値が下がってきていると言えるでしょう。総務省は、シェアリング・エコノミーの市場規模を2013年は約150億ドルであったのに対し2025年には約3,350億ドル規模に成長する見込みがあるというデータを開示しています。なんと現在の22倍にも、シェア市場は膨れ上がる試算です。
総務省平成27年『シェアリング・エコノミーの市場規模』
これは何を意味するのか?ニーズの多様化、消費者心理の変化によって「商品(モノ)」を売って、利益を上げる行為自体が、難しい時代に突入していることを身をもって理解しなければいけません。
モノの魅力が減った今、人々は何にお金をかけるのでしょうか?モノの優先順位は下がり、体験や経験、スキルなど目に見えない価値を重視する動きが必然的に高まるでしょう。
生活に必要なモノは既に満たされています。人がいる限り商品そのものはなくならないでしょう。しかしモノが不足していた時代と比べて明らかにモノだけ増え、価値が下がっているのは事実です。
それゆえ、個人のステータス、満足度はモノよりも「目に見えない価値が欲しい」と考える人が増加する経緯はうなづけます。“見えない価値”をいかに提供できるかは、今後ますます重要になってきます。
銀座にirinaという面白いお菓子屋さんがあるのをご存知でしょうか。このお店の売りはカラフルでポップな「ロールタワー」という商品です。ロールケーキ自体はさして珍しくないお菓子ですが、このお店では一口サイズのミニロールケーキをセットにして販売し、恋人や家族など“大切な人と一緒にタワーを組み上げる楽しい時間”を提供しています。独自の体験を提供することで、他のロールケーキ販売店にはない価値が生まれているのです。
“他では味わえない体験”や“見えない価値”を提供すること。こんな「仕掛け」こそ、「消費者が喜ぶ価値の提供」になるわけです。
どんなに魅力的な体験や価値を有していたとしても、潜在顧客に伝えられなければ意味がありません。その橋渡しとなる有効なツールこそ、Insta、Twitter、Facebookなどのソーシャルメディアです。この共感型メディアを通して、独自の体験や価値の魅力を伝えることができれば、ビジネスの第一関門である認知・集客の幅を広げられます。興味・関心を持ってもらえればファンも増やせます。ただし、「伝え方」によって、成功するケースもあれば、嫌われてしまうケースもあるでしょう。
ポイントは潜在顧客とゆるやかな関係を築けるかどうかです。しかし関係の構築には時間がかかります。多くの方が短期的に成果が出ないと途中で諦めてしまい結局放置されたまま。なんてことが多分にあります。
これは恋愛と同じで、あなたはいきなりどこの馬の骨とも分からぬ人と恋愛しますか?少なく共、お互いの価値観や人となりを、確認する為に何度かあってお話をして徐々に距離が詰まっていくのが恋愛ですよね。
その考えと全く同じ想いで消費者と接しなければいけません。しつこい宣伝や自己アピールは嫌われてしまいますよね。中長期的な視点で、メディアを賢く活用して潜在顧客とのゆるやかな繋がりを育んでいる人や企業は、人の記憶に刻まれます。信頼、信用も接触する回数や時間が多い程、増してきます。どこからでもモノが買える時代、お客様によって誰から買うかは非常に重要なポイントになっています。
今後ビジネスを成功させる方法、設計はますます難しい局面を迎えます。これを打開する力こそ「アイデア」の力です。 “他では味わえない体験”や“見えない価値”これらを御社のビジネスに「組み込む」必要があります。
そしてそれらを興味・関心のある表現で伝える手段が、ソーシャルメディアの活用です。決して、今流行りの「コト」消費でとどめることなく、「誰に」「何を」「どのように」を掘り下げて、独自の価値を提供できればチャンスは無限に広がります。
その為には本質的な顧客視点の理解と、既存の枠から外へ出るマインドチェンジが必要です。
おそらく多くの人が悩んでいる根源的な問題。しかし今いるコンフォートゾーンを広げて世の中の潮流を理解できれば、その疑問はおそらく「ではどうやったら売れるのか?」に変わります。
今「小売」というビジネスは、大変難しい局面を迎えています。代替されるビジネスによって更に厳しさは増してきます。それを打開するには何が必要か?時代の変化を理解して次に打つべき手を提言していきます。
売れる以前に、選ばれることのハードルが格段に高まっている時代
1日のメディア接触時間はパソコン、タブレット、スマホの接触時間が全体の46.2%を占め、1年後にはマスメディアを超える推移まで劇的に上昇しています。又、スマホの普及が著しく伸び、7割を超えています。
それゆえ、購買に至るまでのプロセスは複雑化、多様化しました。あらゆる時間・場所に情報との接点が存在し、購買までの立体的な接触シナリオをプランニングする必要性が生まれています。
又メディアに対する消費者の意識・態度も変容し「世の中の情報量は多すぎる」「インターネットの情報は、うのみにはできない」など、約8割の人がネット情報の信頼性に対して疑問を抱いていることがわかります。
そんな時代だからこそ「モノ」ではなく「体験と価値」に重きを置く必要があります。時代の変化によって今後、何がどう変化していくのか?詳しく掘り下げてみました。
モノがあふれている時代
情報量の増加、低価格、セールの常態化に伴って現在はモノが溢れかえっていますよね。
例えばあなたはカメラが欲しいと思ってインターネットで検索をしたとしましょう。すると瞬時に、見きれないほどのカメラがヒットします。1つ1つ性能に差はあれど、決定的な違いを見い出すことは容易ではありません。
もっと言えば、わざわざ購入しなくてもスマホで代用できてしまいます。この現象はカメラに限らず、どんな商品であっても同じこと。現代はモノが溢れかえっているが故に、選ばれにくい時代であるのは当然に、代用できるモノやコトの選択肢も増えているわけです。
新たなビジネスの潮流として、シェアリング・エコノミーも一般的となりました。この流れから所有することの価値が下がってきていると言えるでしょう。総務省は、シェアリング・エコノミーの市場規模を2013年は約150億ドルであったのに対し2025年には約3,350億ドル規模に成長する見込みがあるというデータを開示しています。なんと現在の22倍にも、シェア市場は膨れ上がる試算です。
総務省平成27年『シェアリング・エコノミーの市場規模』
これは何を意味するのか?ニーズの多様化、消費者心理の変化によって「商品(モノ)」を売って、利益を上げる行為自体が、難しい時代に突入していることを身をもって理解しなければいけません。
「商品」ではなく「体験と価値」を提供する重要性
モノの魅力が減った今、人々は何にお金をかけるのでしょうか?モノの優先順位は下がり、体験や経験、スキルなど目に見えない価値を重視する動きが必然的に高まるでしょう。
生活に必要なモノは既に満たされています。人がいる限り商品そのものはなくならないでしょう。しかしモノが不足していた時代と比べて明らかにモノだけ増え、価値が下がっているのは事実です。
それゆえ、個人のステータス、満足度はモノよりも「目に見えない価値が欲しい」と考える人が増加する経緯はうなづけます。“見えない価値”をいかに提供できるかは、今後ますます重要になってきます。
銀座にirinaという面白いお菓子屋さんがあるのをご存知でしょうか。このお店の売りはカラフルでポップな「ロールタワー」という商品です。ロールケーキ自体はさして珍しくないお菓子ですが、このお店では一口サイズのミニロールケーキをセットにして販売し、恋人や家族など“大切な人と一緒にタワーを組み上げる楽しい時間”を提供しています。独自の体験を提供することで、他のロールケーキ販売店にはない価値が生まれているのです。
“他では味わえない体験”や“見えない価値”を提供すること。こんな「仕掛け」こそ、「消費者が喜ぶ価値の提供」になるわけです。
伝えられる力も必要
どんなに魅力的な体験や価値を有していたとしても、潜在顧客に伝えられなければ意味がありません。その橋渡しとなる有効なツールこそ、Insta、Twitter、Facebookなどのソーシャルメディアです。この共感型メディアを通して、独自の体験や価値の魅力を伝えることができれば、ビジネスの第一関門である認知・集客の幅を広げられます。興味・関心を持ってもらえればファンも増やせます。ただし、「伝え方」によって、成功するケースもあれば、嫌われてしまうケースもあるでしょう。
ポイントは潜在顧客とゆるやかな関係を築けるかどうかです。しかし関係の構築には時間がかかります。多くの方が短期的に成果が出ないと途中で諦めてしまい結局放置されたまま。なんてことが多分にあります。
これは恋愛と同じで、あなたはいきなりどこの馬の骨とも分からぬ人と恋愛しますか?少なく共、お互いの価値観や人となりを、確認する為に何度かあってお話をして徐々に距離が詰まっていくのが恋愛ですよね。
その考えと全く同じ想いで消費者と接しなければいけません。しつこい宣伝や自己アピールは嫌われてしまいますよね。中長期的な視点で、メディアを賢く活用して潜在顧客とのゆるやかな繋がりを育んでいる人や企業は、人の記憶に刻まれます。信頼、信用も接触する回数や時間が多い程、増してきます。どこからでもモノが買える時代、お客様によって誰から買うかは非常に重要なポイントになっています。
まとめ
今後ビジネスを成功させる方法、設計はますます難しい局面を迎えます。これを打開する力こそ「アイデア」の力です。 “他では味わえない体験”や“見えない価値”これらを御社のビジネスに「組み込む」必要があります。
そしてそれらを興味・関心のある表現で伝える手段が、ソーシャルメディアの活用です。決して、今流行りの「コト」消費でとどめることなく、「誰に」「何を」「どのように」を掘り下げて、独自の価値を提供できればチャンスは無限に広がります。
その為には本質的な顧客視点の理解と、既存の枠から外へ出るマインドチェンジが必要です。
その他のブログ
- 2024年10月31日D2Cブランドの未来戦略:生成AIがもたらす変革と導入の必然性
- 2019年3月1日アパレル業界にMDはもう必要ないのか?最新「Al MD」の実力と課題
- 2018年12月13日アパレル業界の成功事例から読み解く!新しい小売のカタチ総まとめ【脱アパレルを実行せよ No3】
- 2018年12月4日BEAMS(ビームス)の強みを徹底検証!世界観という武器【脱アパレルを実行せよPart2】
- 2018年11月26日「循環型ファッションビジネス」がアパレル業界の未来を変える
- 2018年11月12日経済産業省も掲げる『デザイン経営』は企業の未来を変える!知っておくべき6つのポイント
- 2018年10月24日『ブランド認知をあげる方法!』なぜあなたのメッセージは伝わらないのか?
- 2018年9月19日激動のデジタル時代!最も重要な差別化要素は『パーソナライズ(個別最適化)』の価値訴求
- 2018年9月6日「顧客体験価値」を最大化させる4C戦略!その考え方の本質と具体的実践方法
- 2018年8月29日ビジネス成功の原点は「マーケティングリサーチ」にあり!その手順と方法とは!?
- 2018年8月20日デジタル時代を生き抜く「新たなビジネスモデル」着眼点次第で誰にでもチャンスはある!
- 2018年8月15日小売革命!『消費行動のアップデート』新型消費モデルがもたらす未来(後編)
- 2018年8月14日「デジタルシフト」のその先へ!未来の小売「ニューリテール戦略」とは何か?
- 2018年8月6日デジタル時代の消費者をファン化させる!シームレスな購入体験の本質
- 2018年7月23日AI実用化が収益アップのカギとなる!「デジタルシフト」こそ小売の新成長戦略
- 2018年7月9日小売業界の課題と未来!持続的に勝ち続けるために必要な視点とは?
- 2018年7月4日『環境破壊とエシカル消費』アパレル業界が考えるべき課題の本質
- 2018年6月4日「オウンドメディアは成果が出にくい」それでも取り組みべき7つの理由
- 2018年4月1日スピード経営・多様なスキル習得は「デジタルシフト」で実現できる!「より早く、より柔軟に」
- 2018年3月28日「デジタルシフト化」している消費者の購買行動に対して考えるべき戦略とは?