『ファッション×VR(仮想現実)』 最新情報 !「テクノロジー」が変える新たな「体験価値」

「テクノロジー」は、人々の想定をはるかに超える勢いで進化している

今や新たなテクノロジーとして関心を集めるAIとVR(バーチャルリアリティー・仮想空間)、未来の仕事を奪うのではないかと、多方面で議論されていますよね。こうやっているうちにもテクノロジーは、人々の想定を圧倒的に超える勢いで進化しています。

本日は、そもそもVRの普及によって等身大で何がどう変わるのか?そのベネフィット部分をまとめ、であればビジネスにどう応用ができるのか?そんなポイントにフォーカスしてお伝えしていきます。

ゲームやイベントのアトラクションとして有名になったVR。しかし、VRはゲームだけでなくもっと多くの分野で活躍する可能性を秘めています。かつてスティーブ・ジョブズが初代iPhoneを発表し世界を変えたように、今後VRの発展に伴って、新しい産業やこれまでに類を見ない急成長を遂げる分野が間違いなく登場します。

VR市場は今後も発展する?

ゴールドマン・サックスによれば、VR関連は2025年までに800億ドル(約9兆4000億円)まで成長する予測が立てられています。IT専門調査会社IDC Japanの予測でも、AR/VR関連市場は、2017年の114億ドルから2021年には2150億ドル近くに達する見通しです。世界の2016~2021年の年間平均成長率(CAGR)は113.2%と成長率も高いと言えます。ただし、日本の成長率は2016年~2021年においては年間平均67.1%と世界に比べるとやや遅れている予測が示されていることが特徴的です。

国内ファッション業界の「VR」事例

パルコ×VOYAGE GROUP(プロモーション)

スマホやPCで、360度店内を見て歩き、商品購入も可能なバーチャルショッピング「VR PARCO」を期間限定でオープン。実施期間は2017年3月22日~4月9日の19日間まで。ジャーナルスタンダートファニチャーやピローヌbyプチコキャン、マンハッタンポーテージが参加。実際にパルコの店内を見て歩き、 購入するように、 スマホやPCから閲覧し、 バーチャルショッピングを楽しむことができます。

専用ゴーグルをスマホと連結させて酢着。商品を表す、緑色の四角い面に視線をフォーカスすることで、その商品の詳細を見ることができます。

商品の詳細で「Buy」ボタンに視線をフォーカスすることで、カエルパルコの商品ページに遷移します。

ナノユニバース(TSIホールディングス)

デジタル先進企業の「ナノユニバース」は実店舗に設置された3Dスキャナーで全身30か所をわずか2秒で測定し、3D画像・データとしてアプリに登録できるサービスを開始しています。今後は、アプリに登録されたサイズに基づいて商品を提案する「サイズマーケティング」に力を入れていくと宣言しています。

 

グローバルワーク(アダストリアホールディングス)

GLOBAL WORK(グローバルワーク)がAmazon Fashion Week TOKYOにて発表した、『2018 SPRING / SUMMER COLLECTION』のファッションショーを記録した360度VR動画を2017年11月24日(金)より配信開始するようです。

『360Channel』で配信する動画は360度全方位へ自由に視点を動かすことが可能で、あたかも動画内に自分がいるかのような臨場感あふれる視聴体験を楽しめる点が最大の特徴ですね。
■チャンネル:『GLOBAL WORK 2018 SPRING / SUMMER COLLECTION』

『360Channel』360度動画無料サービス
株式会社コロプラは2015年に「360channel (サンロクマルチャンネル)」を設立しました。魅力的な360度動画の番組を提供するテレビ局として、既に活動を始めています。テレビは、日常生活に密着した電子機器の一つです。VRも、日常生活の一部として親しまれる存在になる未来が来てもおかしくないでしょう。

 

「ZOZOTOWN(スタートトュディ)

VRとは直接関係ないテクノロジーですが、あまりの「革命」ぶりに驚きがあった為、追加します。

「人が服に合わせる時代から、服が人に合わせる時代へ」――スタートトゥデイは11月22日、スマートフォンと組み合わせ、身体を瞬時に採寸できるというセンサー内蔵ボディスーツ「ZOZOSUIT」の無料配布を始めた。年内開始予定のプライベートブランド「ZOZO」で活用するほか、「ZOZOTOWNでのお買い物も圧倒的に便利に」(前澤友作社長のTwitterより)なるという。

「テクノロジー」の進化の源泉は、人々のアイデア、それらが戦略となって、実行されていく。業界に革命を起こすとはまさにこの事。これを見て、聞いてアパレル業界人はどう思うか?危機感持てるか?「ふーん」で終わるのか?

ZOZOSUITは、街頭やコラボ企業経由等、圧倒的な速度で世界中で無料で配りまくり、体重計や体温計のように一家に一台の存在にします。そして、世界中のお客様の体型を最も知り尽くした企業となり、そのデータを元に一人一人にピッタリの服を提供する、世界でも類を見ないファッション企業を目指します。< 前澤社長のツイートより >

『一家に一台宣言のZOZOSUIT』
見ている視点が自社の利益を飛び越して、国民のベネフィットですからね。健康維持にも使えるし、幅広い年齢層をも囲いこむんでしょう。そんでもってEC永遠の弱み、採寸データの課題もダブルで解消しちゃう。極め付けは無料配布・・。回りまわって1が10になるシナリオ。これ本当にすごい事が動き出そうとしています!

VR✕「〇〇」の可能性

日本においては、ゲーム関連がVRを導入し、VRの知名度向上に貢献しました。しかしVRの可能性はもっと幅が広いです。いくつか別視点で実例をご紹介しましょう。

VR✕自動車産業

自動車メーカーAUDIは、2016年にHTC Viveを使ったVRショールームを披露して話題を集めました。VRを活用した体験型ショールームは抜群のリアリティーがあり、エンジン音まで3Dオーディオで再現されています。VR特有のリアルな没入感を活かした、新しいショールームの可能性を示唆していると言えるでしょう。

VR✕アウトドア

インドアのイメージが強いVRと、アウトドアは一見ナンセンスな組み合わせのように見えます。しかし、アメリカのアウトドアシューズブランドMERRELLは、2015年にVRを使用した高山トレッキング体験プログラム「TRAIL SCAPR」を発表しました。このプログラムはリスクなく過酷な自然環境が楽しめるほか、現実世界と見違うようなリアルな体験を可能にすることによって製品の機能訴求を高めている点が画期的です。

この他にも、医療、教育、ショッピングなど、VRを活用できる分野は豊富にあります。アイディア次第で、ビジネスを発展させる効果的なツールとして機能することでしょう。

VRの可能性を活かす

アップル社は、すでにVR研究のトップクラスの研究者をスカウトし、VR市場への本格参入の意向を示しています。今後さらなる発展が見込める分野であるだけに力を入れることは自然な流れと言えますね。

日本においてもVRを活用する動きが活発化しています。スマホのように生活に欠かせないアイテムとなる可能性を十分秘めているだけに、キャッチアップが早い層ではビジネスに活かすことは有効な投資と判断している人に実際、会って話をする機会も多くなってきました。

まだまだ発展途上の分野ですが、研究が進めば、ショッピングも現実世界と仮想世界の区別がつかなくなるような体験は十分考えられます。

もしVRは専門外だからと、VR関連の情報を見ていないとしたら貴重なチャンスを逃してしまうかもしれません。世界的に急成長している分野であることを視野に入れて、VRについてその可能性を考えてみる、あるいは知見のある方に実際、聞いてみるのもいいかもしれませんね。

まとめ

VRはこれからさらに発展することが、かなり確実な未来として予測されている注目度の高い分野です。まだまだ数は少ないですが、すでに実用化しているVR活用事例は多々あります。自分のビジネスと組み合わせることができないか探ってみることは有益です。まずは、現在の事例を検証することからはじめてみてはいかがでしょうか。

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