『マーケティングオートメーション(MA)とは?』リソースの少ない中小企業こそ導入すべき理由
21世紀に入って、顧客のニーズの細分化は留まることを知りません。
もはやメガヒット商品という物は生まれる土壌を失い、机上の戦略では顧客を捕まえることなど難しい世の中になっています
そこで注目されているのが、マーケティングオートメーション。いわゆるMA。
近年注目が高まっているDMP(Data Management Platform)やMA(Marketing Automation)市場につきましても、データを活用したより効果的なマーケティング施策に取り組む企業が増える中、リソースの少ない中小企業にも普及の兆しが高まってきております。
ここではそん時代に武器となるマーケティングオートメーションの本質に迫ってみようと思います。
マーケティングオートメーションとは
出典:株式会社矢野経済研究所
DMP(データマネジメントプラットフォーム)サービス市場/MA(マーケティングオートメーション)サービス市場に関する調査結果
マーケティングオートメーションとは、簡単に言うと顧客を店の入り口からレジまで自動で連れて行くシステム。こういう風に考えるのがわかりやすいかもしれません。詳しく言えば、リード(=見込み顧客=買う可能性のある客)を獲得し、そのままその購買欲求に応じてそれを選別し、そしてその購買意欲を事前に想定したシナリオにて自動で育てる仕組みです。
こうすることで、当然営業工数、つまり手間が随分省けます。つまり、買うのか買わないのかわからない顧客を選別し、買いそうな人間が買いたいと思うように誘導する行程を自動でやってくれるのがマーケティングオートメーション。それは、顧客という大きな塊の中から、個人を見つけ出し、その個人に適したマーケティングを行うということです。ニーズの細分化した時代に、無駄なリソースを使わずに、半自動で営業できる必須のシステムと言えるでしょう。
マーケティングオートメーションにできる事
ではここで、実際にどんなことをするのかみてみましょう。
・リードのステータスやアクションにスコアをつける
見込み客であるリードのステータス(立場や役職)、そしてサイト内でどう動いたかというアクションを総合して、そのリードに対してスコアをつけます。つまり、どの程度、可能性のある見込客(リード)であるかの選定ですね。これにより、まず、購買可能性を選別する事が出来ます。
・リードのスコアや特定のアクションに応じてメールを作成する。
次にリードのスコアや特定の行動を見て、どのようなアクションを行うかなどの工程を決定します。リードの興味や行動パターンより算出される内容ですから、的外れだったりピントがずれているようなことを最小限に抑えた効果的なアクションにつなげる事が可能になります。
・リードの特定行動やスコアによってパーソナライズな情報発信を行う。
マーケティングオートメーションは選別だけでなく、リードの興味関心の育成も行います。これにより、リードの購買意欲が十分に醸成されたと判断すると、事前に用意したメールやSNS等、リードに対して自動で送信されるというわけです。
・リードごとにWebやメールのコンテンツを表示分けする。
今や、Webサイトやメールにおいても、ユーザビリティーというのは必須の考え方。マーケティングオートメーションでは、獲得したスコアや行動の履歴から、自動的にサイトコンテンツやメールの内容を、個人の嗜好に合わせて表示分けすることができるのです。
・取得した情報を他ツールと連携させ最適な広告を展開する。
こうしてマーケティングオートメーションによって様々な情報がもたらされます。そして、この情報は顧客の生の情報であり統計として蓄積されます。これを使って他のツールと連携することによって、更に効果的なWeb広告を展開することも可能です。つまり、最終的に、より効率よくリードを確保するという原点に戻るわけですね。
見込み顧客と関係性を強固にして優良顧客に育成する手法
では、そんなマーケティングオートメーションによって、どんな効果が期待できるのか見てみましょう。
・自動化による業務の削減と効率化。
これはもはや言うまでもありませんね。
先程商店において店の入り口からレジまでの作業を自動でやってくれるようなものだと書きましたが、それを例にとれば、こういうことです。店に入った顧客から、興味のある人を選別し、その人を買う気にさせ、レジに連れてくる。そして、そのデータを利用して、看板の付け替えから店内レイアウトまでを一手に引き受けてくれる。手間が減るのは当たり前のことです。
・個別最適化の施策・関係性の構築(ワントゥワンマーケティング)
ニーズの細分化した現在において、顧客という大きな塊を相手にしても、下手な鉄砲数打ちゃ・・・当たりません。よりパーソナルに近づき、そして、個別にそのニーズを把握して関係性を構築するかがその大きな突破口となるのですが、マーケティングオートメーションがその肩代わりをしてくれます。
・データの一元管理・分析
現代において、それがどんな職種であろうと、データの重要性は最も高い位置になると言っていいでしょう。そんなデータを、マーケティングオートメーションでは自動で取得し、一括管理してくれ、そしてそれを次なる顧客獲得に有益に利用できる環境こそこれからの時代、求められるマーケティングプラットフォームという環境です。
・営業とマーケティングの連携強化
マーケティングオートメーションによって顧客の詳細情報や行動、そして郊外意欲は数値化されます。いわばそれは顧客の色付けともいえる行動で、これまで難しかった購買意欲の可視化という言い方もできるでしょう。こうする事で、マーケティングの成果が社内にしっかり認識されることで、部門の壁を超えた営業活動・販促活動に結びついていくのです。
・ノウハウ及びスキルの属人化からの脱却
これまで、個人の能力に依存し、その個人のスキルに依存していたいわゆる属人化からの脱却も見込めます。というのも、もはやマーケティングのスキルやノウハウの部分はマーケティングオートメーションに一任することになるので、わかりやすいデータをもとにあとはPDCAを回しながら、最適な勝利の方程式を見極めていくだけです。そこには、特定個人に頼っているスキルやノウハウの出番はありません。
マーケティングオートメーションでできないこと
ではここでマーケティングオートメーションにできないことを見てみましょう。
・見込み客とのコミュニケーション設計を自動で生成する
・施策を実行するプログラムを自動で設定する
・見込み客に付与するスコアの定義を決める
・メールやWebページを自動で作成する
・施策の結果に関するレポートや分析を自動化する
自動化の仕組みの導入は容易です。しかし個別具体的なコンテンツ企画、シナリオの策定は「人」の心理や、購買意欲の差を意識しながら、策定しなければ、導入しても失敗に終わります。
この理由は過去のブログでお伝えしております(参照ください)
『デジタルシフトコラボ企画』新システムの導入は8割失敗?失敗するその理由とは?
これに対して、個別具体的に見て聞くことは可能ですが、しかしこれは一つの大きなくくりでカテゴライズすることができます。それは何か?つまりそれは『全体的な方針と価値基準=シナリオ』なのです。
そしてこのシナリオその設定が、マーケティングオートメーションの成否を決めるポイントでもあります。というわけで次回は、このシナリオについて迫ってみたいと思います。
『マーケティングオートメーション』活用時に最重要な「シナリオの策定」のポイント(後編)
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