『マーケティングオートメーション』活用時に最重要な「シナリオの策定」のポイント

マーケティングオートメーションは「売上・収益」「業務効率」「経費削減」を最大化させる武器

見込み顧客であるリードの誘導から選別育成までを行ってくれるマーケティングオートメーション。しかし、どんなに便利なシステムも、万能ではないことは言うまでもありません。

そう、それはマーケティングオートメーションにおいても同様で、マーケティングオートメーションは全体の行動の指針やその基準を作ることができないのです。

つまりそれは、マーケティングにおける脚本、そうシナリオです。実はこのシナリオの設定こそが、マーケティングオートメーションを成功させるか否かのカギを握っていると言っても過言ではないのです。

シナリオ設定に欠かせない3W1H

では効果的なシナリオ設定をするにはどうしたらいいのか。まずはそのために欠かせない3W1Hについてご説明しましょう。

『WHO だれに』

まずは、顧客の設定になります。マーケティングオートメーションは、まずはパーソナライズマーケティングの基本として、顧客の選別と特定、そして関係性の構築に寄与しなければいけません。その為、ここで、その相手の設定をきちんとしておくことは重要なことです。

『WHEN いつ』

これは、いわゆるタイミングの事です。それはメールをおくり始めるタイミングでもあるでしょうし、その頻度のタイミングということにもなります。

顧客の情報をもとに、適切なタイミングとチャンスを把握するために、どのような時を設定するのかというのは、せっかく誘導し育成したリードを手放してしまうことにもつながる重要事項。余計なコストや失敗による損失をなくすためにも、抑えておく事柄です。

『WHAT 何を』

これは具体的な顧客への働きかけの内容です。リードの思考や行動、社会的な立場や顧客としてのバリューを見極めたうえで、そのデータをもって何を相手に提示するのか、という設定の事ですね。簡単に言えば、釣り好きの客に茶道具を勧めないといったような基本的な話です。

『HOW どのように』

最後は、つまり手段です。リードからもたらされた情報と、そこに付随する様々なスコアをもとに、一体そのリードに対してどのようなチャネル(手段)で働きかけをしていけばいいのか。

今やネット上には、個人への働きかけのチャネルはたくさん存在します、そのチャネルの選別がこれになります。

シナリオ構築の流れ。3W1Hをどう展開していくか

①WHOをターゲティングする

まずは、多様なニーズを持った顧客をカテゴライズして絞り込む、いわゆるターゲティングが必要になってきます。たとえば、行動・生活・ステータスなど、様々なカテゴリーの枠の中に顧客を落とし込んで、焦点を絞って目標を明確化していくことが重要なのです。このカテゴリーに関しては、職種や業態によって異なってきます。

しかし、この特定に関しての方向性を間違えてしまうと、マーケティングオートメーションの一番の利点である、個人間のコミュニケーションに支障をきたしてしまうのです。ですので、どういったパーソナリティーを最終段階まで運ぶべきなのかを明確に設定し、カテゴリーの枠とその順番、または基準を設定していかなければいけません。

②WHENを測る

さて、第一段階で相手をターゲティングしたところで、次はその相手にどのタイミングでアクションを起こすかというWHENを考える必要が出てきます。これはいわゆるファーストコンタクトのタイミングでもあり、また、常態化する習慣性の頻度にもかかわってきます。

特にネット上での顧客との関わりは、双方向とは言え、片方の都合によっていつでも関係性をカットすることができるという特徴があるため、これを誤るとオプトアウトという最悪の結果を招きます。オプトアウトとは、こちらからのメールやメッセージを一方的に遮断されることで、明確な失敗という意味です。

ひとりの顧客を獲得するのにかかるコストを考えれば、たとえば契約の成立や商品の購入に結びつかなくても関係性が継続する場合とオプトアウトされてしまう場合ではその損失の大きさは雲泥です。

マーケティングオートメーションの中で得られた顧客の動きをどう判断してどういったタイミングを計るのか。ある意味成否の一番のカギを握ると言っても過言ではありません。

③WHATを選択する

マーケティングオートメーションで得られる情報は、顧客の嗜好や趣味、その他さまざまな情報になります。そして、この情報は生かすことができれば宝の山であり、またそうする事ができなければただの無駄なウェブ上の記号でしかありません。

そう、つまりここで言うWHATとは、この情報反映のさせ方。簡単に言えば、顧客という人間を深く知ることで得た情報をもとに、一体顧客に何を提示するのかということの判断になります。

前段で、釣り人に茶道具を勧めると書きましたが、つまりそういうこと。特にWHOによってターゲティングしたことにより、このWHATの傾向を読み取り、どんな提供をどうすればいいかをそのカテゴライズして絞り込んだターゲットに合わせて選択することが必要なのです。

④相対的なシナリオの構築(3Wの総合評価)

ここまでで3W、つまり『対象・タイミング・行動』の選択と設定をしてきました。ここで必要になってくるのは、この3つの事象を一つにまとめ、それをもって一つの大きなシナリオを作っていくという作業です。

それぞれターゲティングされた顧客に対して、例えばAのカテゴリーに属する顧客にはこういうタイミングでアクションを起こしその内容はこういったものにする。のように、どれか1つではなく3つ全てを多角的に総合し、そこに対してどんな道筋をつけ、どんな動きをし、どう最後に結びつけるかのシナリオ構築が必要なのです。

この全体的なシナリオこそが、マーケティングオートメーションの全体の行動の指針となります。

⑤HOWにこだわる

現在、ネット上のコミュニケーションツールは無尽蔵に存在します。マーケティングオートメーションにおいては、顧客とのコミュニケーションツールとしてこの中から、最適な一つを選ばなけれないけません。いかにここまでの3Wを駆使したシナリオが最適でも、いわゆるそれを演じる舞台であるこのリーチの手段を間違えてはすべてが水の泡。ここまでしっかり考えるのも、ある意味シナリオ構築と言えるのです。

データの意味付け

つまり、シナリオ構築とは何かというと、データへの意味付けなのです。そのデータにどういう意味がありそれは何を表していてどう活用すればいいのか、もしくはどう活用したいのか。

そこをあいまいにしていてはせっかくのマーケティングオートメーションもただのデータ収集器でしかありません。しっかりした最終地点を定め、そこへの道筋を明確なビジョンにする。それが成果を生み出す「シナリオ策定」の重点ポイントです。

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