新しいを武器にする!今時女子大生の購買行動から見えること!?

突然ですが、あなたがもしネット上で買い物をするとしたら、一体どのようにその商品を探しますか?と、質問されれば、きっと多くの人が大手検索エンジンで探すだとか、もしくは大手通販サイトで検索して探し、そしてそこで購入すると答えるでしょう。

はっきり言って、きっとそれは多数派で、間違ってはいません。しかし、もし、その方法が若者の間で少数派になりつつあるとしたらどうでしょう。若者の間で生まれる常識は、次の時代の常識である事はかつて若者であった全ての大人が知っていることですよね。もちろん、それは、買う側の人間であれば時代遅れを嘆くだけで、さほど問題はありません。

しかし、売る側の人間にとっては一大事。

当たり前のように考えていた、自らの販売メソッドが今後時代遅れになってしまうかもしれない恐怖。それは、とある一人の女子大生の行動から、感じる恐怖なのです。

とある女子大生の消費までの道のり。

ここに1人の女子大生がいます。この女子大生は、何か欲しいものを探すとき、ここでは仮に水着としておきますが、それを探すとき大手検索エンジンや大手通販サイトは使いません。彼女がまず使うのは、画像を中心にしたSNSツールであるインスタ、つまりインスタグラムです。

彼女はまずそこで、商品そのものではなく、彼女いわく「妄想の検索」という、いわゆる商品イメージを中心とした検索をして商品の対象を絞る作業をするのだそう。それは非常に直感的・感覚的な探し方で、インスタにある女優やモデル、もしくはいわゆる美的意識高い系女子の画像を見てターゲットを絞っていくという事。そして彼女は、どういうふうなものが欲しいかだけをそこで決めるというのです。

個対個が生み出す現実感と即応性

そして何となくのターゲットを絞った彼女が次に開くのは、ここでも大手検索サイトでも大手通販サイトでもなく、なんとメルカリ。はっきり言ってあまりいい評判を聞かないメルカリ。しかし、彼女にとってここでの買い物が大手通販サイトよりも快適なのだと言います。そしてなんと、その理由は、メルカリの方が画像が汚いからだというのです。

画像が汚いからいい。こんなこと日夜少しでも綺麗でかっこよくオシャレな画像をサイト上にアップしようと考えているウェブデザイナーが聞いたら寝込んでしまいそうですが、彼女が求めているのはそこではないのです。

彼女が画像に求めるのはリアリティー。

つまり、プロのモデルさんが着て、プロの写真家が撮り、そしてプロのデザイナーが張り付けた画像には美しさはあっても現実感がないというのです。それよりも素人のとった拙い画像の方がリアリティーがあって信用できる。

しかもそれだけではなく、新しい画像を要求してみたり、細かい仕様について質問できたりと、即応性の高いコミュニケーションもできる。そこには、相手が企業ではなく個人であるからこその信頼感。販売店と消費者ではなく、個人対個人の関係だからこそ生まれるアクティブなリアリティーがあるというわけです。

答えは消費者の心の中にある。

もちろん、この女子大生の行動が次の時代のトレンドではありません。もしかしたら彼女は少数派であって、こんな買い方をしている人はほとんどいないのかもしれない。しかし、一つだけ確実に言えることは、当たり前にこうするだろうという売る側の常識はもはや通用しないという事。

つまり、今の若者たちは、この女子大生のように、大人の常識が全く通用しない。それでいて妙に納得できる方法を、それも、この女子大生とも違う方法を、個人個人でそれぞれ持っているという事なのです。

これが今の時代。それは、ある意味答えのない、それでいて答えのたくさんある時代だといえるのです。では、そんな時代にどうすればうまく消費者の傾向を押さえられるのか。それは実はある意味とても原始的な方法です。つまり、それは、いつも新しい情報を手に入れるアンテナを持つという事。

しかも「今の若者」という様な、こちら側の持つ勝手なイメージではなく、実際に対話しリサーチし、消費者のインサイトをうまくつかんだ上でのリアルな情報を手に入れるアンテナ。そうして情報をつかみ、うまく活用できることこそが、この先の時代に必要なことではないでしょうか。

これからの常識は消費者の心の中にある。それさえ押さえておけば、多様化する時代に即応できる多様な戦略は生まれる。ジェネレーションギャップがある経営幹部が、社内で会議を繰り返しても絶対わからないもの。そんなリアル行動ターゲティングは、今最も注目を集めている手法です。

変化激しい時代に振り回されるのではなく、自ら動き、時代を攻略する姿勢こそが次につながる必勝法です。

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