「デジタルシフト化」している消費者の購買行動に対して考えるべき戦略とは?

消費者の89%が製品やサービスを購入前にWebサイトで検討している時代

インターネットが普及し、スマートフォン活用が進む現代では、見込み客がスマホを片手に多様な情報から必要な情報を取捨選択し、商品の価値や価格を比較・検討した上で購入に至るようになりました。

何がトレンドを生み出し、何が時代をけん引していくものとなるのか、そこにある手法は何が正しくどれが間違っているのか、その課題に正確な答えなど存在しないといっても過言ではない時代です。

しかし、とはいえ「わからない」ではビジネスはやっていけません。多様化、複雑化した時代だからこそ、個々に細分化したニーズを理解しなければ、どんな業種であろうが、これからのビジネスは成立しません。その活路・打開策は何か?

それは、顧客体験のパーソナライゼーションにかかっています。

顧客体験のパーソナライゼーションとは?

これまで、企業は顧客をある程度のグループとしてカテゴライズしていました。しかし、顧客のニーズが多様化し、また複雑化、インタラクティブ化することによって、顧客はグループや層に分かれるものではなく、個としての確立に向かっています。

つまりブランドの価値を高めるものは顧客体験をいかに個として認識し、それを利用するかという点に絞られてきていると言えます。

ブランドを利用する顧客を、セグメントの塊としてみるのではなく、顧客個人として認識する。これが顧客体験のパーソナライゼーションという思考です。

細分化されたデバイスとテクノロジーの進化

これまで、顧客にブランドが与える影響力は、いわゆるマスメディアの広告に制限されていました。つまり言い変えるならばそれはマス媒体による、大枠の顧客対応であり、限られたマスデバイスによる限定された顧客訴求で事足りてました。

しかし、今や、顧客に影響を与えるデバイスは、細分化、そして個人化してきています。簡単にいえば、テレビが一挙に影響を与える時代から、個人が、それぞれの個人デバイスで、自分の意志でブランドへの接触をはかれるようになったということです。

つまりそれは顧客が個人の意思でブランドに接触し、それを可能にするデバイスとテクノロジーが存在するということ。

であるならば、そこに、塊としての顧客対応など意味をなさないという結論に達します。

ブランド価値を個が担う時代

個によるブランドの接触が始まれば、当然、ブランド価値の創造は、個によるものへと変化します。大胆にいいかえれば、大勢の評判よりも個人の直接的な経験の方が、ブランドの評価につながっていくということです。

いくら皆が評価するブランドでも、個として不快な思いをすれば、そのブランドの価値は大きく目減り済ます。

また逆に、あまり世間の認知度が高くないブランドであっても、そこに良質な顧客体験が存在すれば、企業の大小に関わらず、そのブランドはその個にとってそのバリューを著しく高めることが可能になるわけです。

それはつまり、個の存在を無視して、偽りや見てくれのブランドイメージを高めても、まったく意味をなさない時代になったということ。個をないがしろにして、ブランド価値の向上など見込めない時代であることを声を大にしてお伝えしたい。

顧客体験のパーソナライゼーションをどう構築していくか

・投網を投げるのではなく釣り針を垂らす

言い方は悪いかもしれませんが、これまでの顧客対応とは、いわば投網での量のようなもの。経験と大体の目安で大規模に網を投げ込み、全体を一気に掬い上げ、おおざっぱに群れの一部を確保していこうという戦略が大多数をしめていました。

しかし、顧客が群れを作らなくなった今、投網を投げても効果は薄くなりました。ではどうすればいいのか、そう、答えは簡単で、個としてマーケットを回遊する顧客に対し、それぞれの顧客に対応した釣り針を投げ込めばいいのです。

とはいえ、それでは効率が悪いと考えてしまうかもしれません、しかし今やテクノロジーがそれを大規模展開させる術を持っています。

そう、テクノロジーの力を利用して小船で一人釣りをするのではなく、大型漁船で大規模に釣りをしていくという感覚です。

大型漁船のもたらすシナジー

では、ここでいう大型漁船とは何なのか?

それこそ、個別化したデバイスに対し、個々のニーズの細分化に応えるテクノロジーが今や様々な用途に対してマーケットに登場しています。IT、デジタルリテラシーが低い方は当然、それらを知るよしもありません。

こんなに効率的で、経費削減に繋がり、生産性も上がるデジタルツールがあるにもかかわらずです・・・。

全てを自社のリソースでまかなえきれる時代は終わりました。柔軟な姿勢で外部のプロやサービスを積極的に活用できる企業こそ、生き残りの鍵を握っています。

個と直接的なインタラクティブによって、それらのデータを蓄積し、顧客体験のパーソナライズをなし得る術。また、それを大規模化し、大勢の顧客との「個別接触」をもたらすもの。なんだか難しい表現となってしまいましたが、こんなとこでしょうか。

存在する個一つ一つと接触し、その顧客体験をデータ化する術が存在する世界で、その転換を拒んでいては、時代に飲み込まれていくことは必須です。

だからといって今までの仕組みがある中で、変化するということは、非常に多くのパワーや労力を必要とします。そこには変化転換をもたらす、牽引者が必要です。

ビジネスの旗振り役、ビジネスプロデューサーこそがその役目を担う。

ではそんな転換をだれがもたらすのか、それこそがビジネスプロデューサーです。

肩書き、名前に意味にありません。要するにこれから求められる人材像です。顧客が求める価値を見極め、自社の経営資源(技術・人材)を有効活用し、価値を顧客に提供できる「仕組みづくり」の設計士です。そして、デザインした仕組みが効率よく円滑に稼働するように、行動指針を示し、あらゆる側面に注目しながら点と点を繋ぎ合わせていく人材。

それは、大勢の個に対して、個別にうまれる顧客体験を掌握し、根拠となるデータをもって組織全体の多くの意思決定に対して影響力を持っていくべき存在です。

これらを推し進める為には「常識」という鎧を脱いで、右ならえとなった画一的な環境から脱却する勇気と覚悟が必要です。これだけ多様な価値観がある世の中です。考えているだけでは何も変わりらないのは明らかです。成果を前提に新たな時代を想定した行動、経験によって、あなたのビジネスは一歩も二歩も前進します。

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