オウンドメディア成功の最重要ポイントとデジタルマーケティングの全体像
消費者インサイトの理解が大前提!オウンドメディアの本質は「伝え方」にあり
モノ(商品・サービス)が売れないのには必ず理由があります。その理由を解明するのに必要なのは「消費者インサイト」を捉えること。消費者がどのように行動し考え、どんな意識のもと購買意欲がかき立てられるのか。
顧客インサイトを理解することで、こちらが伝えたいことを押し付けるのではなく、商品・サービスの価値に気づいてもらえるような効果的な誘導ができます。押し売りには反応しなくなった賢い消費者たちを引き寄せるためには、「買わずにはいられない!」と消費者が自ら決断できるようなシチュエーション(シナリオ)を積極的に仕掛けていくことが必要です。
そのためにはメディアの利用が必要不可欠です。一口にメディアといっても、広告費を払うもの(ぺイドメディア)、自社で所有するもの(オウンドメディア)、SNSなどから自然に拡散するもの(アーンドメディア)の3つがあります。これら「トリプルメディア」のうち、どの形態がターゲット層にどう響くのか?自社の魅力が最も伝わりやすいのはどのメディアか?を正確に見極めていくことが重要です。
特に、消費者主体で拡散されていくSNSのようなメディアの場合は、大きな反響が得られると同時にリスクを含むものでもあります。予想される反応パターンを分析し、反響だけでなくリスクまでを想定し、包括的な視点で企画・戦略設計を行わなくてはなりません。
オウンドメディア構築で最も重要な戦略設計(プロデュース)スキル
デジタル時代に一番必要なのはどんなスキルでしょうか?答えは「戦略設計」ができる「プロデュース力」です。
現状の問題に気づくことは「戦略設計」と直接関わります。スタートは肝心です。そこから、現状を改善していくための良いアイディアを生み出していく「企画立案」の段階に入ります。ここでは発想力が問われます。そして、社内全体に目を向けプロジェクトを遂行していくための導線を整えること。全体最適を意識しながらまとめていく段階では「プロデュース力」が問われます。
これは最後の2つ、「企画実施」「実施後」の仕上げの段階にあたります。ペルソナ(ターゲット)視点で視野を広げ、顧客の興味・関心・驚きを引き出せるような「情報コンテンツ」を複数持つ事で、顧客視点の戦略が可能になるわけです。
どんな広告・PR・メディアが有効なのでしょうか?
ターゲットに合わせて選択することが重要ですが、ここで求められるのは、
1.「コンテンツ設計力」
2.「ライティングスキル」
3.「ビジュアルコミュニケーション」
の3つです。顧客の行動を促すためには根拠となる理由とインパクトが必要です。あらゆる方向に目を向けつつ最適なチャネルを見極め、ターゲット層に効く最適なコンテンツを発信していくことこそが、欲しい結果を確実に得るための近道となります。
「選ばれる理由・買う理由」を提供できますか?
ITの進化やスマホの普及により、消費者そのものが成長しました。情報収集力や情報感度は、これまでにないほど高まっています。どれほど魅力的な商品・サービスを用意しても、競合との差別化がしづらい非常に厳しい時代とも言えます。
では、一体どんなアクションを起こすと消費者は行動を起こしてくれるのでしょうか?
それは星の数ほどある競合に比べ明らかな「選ばれる理由・買う理由」を定義する事につきます。自社商品の強み・特徴を企業側の視点で捉えているうちは消費者の考えに寄り添えません。自分たちが考える魅力が消費者の心に響くかどうかというと…これはまた別問題です。
自分にとって長所だと思える部分が他人からすると面倒に感じられたり…自分にとって短所だと思えるような部分が他人から羨ましがられたり…。アピール方法を間違えると、全く別の印象を持たれてしまいます。商品のPRもこれと似ています。メッセージの選び方・伝え方、そして言葉・表現の選び方にも注意が必要なことが分かりますね。
「証拠」や「データ」を元に、消費者が「納得」できるような見せ方でアピールする。これこそが消費者にインパクトを与え、「選ばれる理由・買う理由」を見出すことに繋がっていきます。対象となる消費者が何に、どのように惹きつけられるのかを分析し、そこをピンポイントで刺激することで結果が見えてきます。
顧客目線でタッチポイント(顧客接点)を定義して「シナリオを設計」する
<株式会社イノーバ資料参照>
デジタルマーケティング を定義しる上でタッチポイント(顧客接点)は貴重な「データ」の収集源であることを忘れてはいけません。タッチポイントで得られる顧客とのインタラクションは、顧客の姿を浮き彫りにしてくれます。商品スペック・価格・購入場所など、顧客ひとりひとりの様々な情報が手に入ります。
タッチポイントでの仕掛け方や情報の引き出し方を工夫できれば、顧客の購買行動を刺激するヒントが得られます。行動を喚起するポイントを分析していくことは、消費者の行動を注意深くモニタリングすることでもあるのです。
デジタルマーケティングにおいては、このタッチポイント設計がカギとなります。まず、ユーザーとの接触回数を増やし
(①複数タッチポイントからのトラフィック獲得)、特定のユーザー(見込み顧客)にアプローチする
(②ターゲットユーザーを抽出するコールトゥアクションを設定する)そして既に購入してくれたユーザーの口コミから成長の種を見つけ出す
(③購入、リピート購入、クチコミへの誘導を行う)これらがポイントとなります。
この多様化したニーズや莫大な情報に対してパーソナライズな情報を届ける手段が最近よく耳にする「マーケティングオートメーション(MA)であり「Web接客ツール」といったデジタルツールの役割です。このデジタルツールを活用したデータ・ドリブンのプラットフォームを構築できれば、売上・経費削減・業務効率が可能となり、顧客との関係性(エンゲージメント)の向上にも繋がります。
今回のテーマはその前段階の企画フェーズである為、このツールを使いこなす為の細かな詳細までは割愛しますが、これら素晴らしいツール有効活用する上で、「戦略設計、コンテンツ企画」といった「人」の知見やスキルが前提となって成果に結びつくわけです。ますは、今記事は「人」がやらなければならない事の重要さにフォーカスしています。
どの段階においても、効果測定(PDCA)を繰り返すことがコンテンツのブラッシュアップに繋がります。トライ&エラーを恐れず、設定した各タッチポイントで最も効果的なコンテンツを配置していくことが必要です。これらを全て円滑に行うためには、社内全体で同じ目標を共有し、プロジェクト体制で進めていかなくてはなりません。それらをまとめあげるために必要なのが、プロデュース力というわけですね。
「情報価値」は自ら創り出す!点と点を結ぶ「情報連鎖型」ストーリーの開発
「価値」というのは自ら創りだすものです!顧客が感じる価値をデザインすることで、購買意欲を刺激します。これは情報価値の設計ともいえます。ここで効果を発揮するのが「ストーリーデザイン」です。ストーリーデザインには「問題解決型」と「情報連鎖型」の2つがありますが、より効果的なのは情報連鎖型のストーリーです。
問題解決型は問題があることを前提で進んでいく為、ひとつの問題がクリアされた後の展開があまり期待できません。しかし、情報連鎖型のストーリーは、情報に接触すればするほど商品・サービスの価値に気づけるような仕掛けが組み込まれています。
次の展開が気になってしまうドラマや漫画のような事ですね。
この場合、各タッチポイント(顧客接点)で語るストーリーに連続性を持たせるために、見せる順番や組み合わせ方にも注意します。少し極端な言い方ですが、「こちらで予め用意したルートを顧客が順番に辿ってくれさえすれば、最後は必ず買ってもらえる」というイメージです。
ストーリーに触れることで「興味・関心・驚き」が増え、ワクワクやドキドキが提供する事で、結果的にはブランド体験の質を高め、好意を持ってもらえたり商品を購入してもらえたり、ファン化などの見えない価値(独自の情報価値)を獲得できるのです。
情報価値がもたらす最大のメリットとは、まだ自らの課題やニーズに気づいていない莫大な見込み客・潜在顧客に対して情報を通し、新たな気づきや新たな視野、選択肢を与えます。自社に魅力を感じてもらう一連のシナリオ(導線)設計にが仕組み化される事で、目標・成果の確度を大きく跳ね上げることが可能です。
次回も「デジタルマーケティング 」をテーマにその有効性、最適化させるポインと、手段などお伝えしていきます。
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