洋服は買うものじゃなく借りるもの?洋服レンタルサービスの脅威

洋服は買う

アパレル業界の本当の黒船は「新しいビジネスモデル!!」

業界の競争状態がピークを迎えている中、新規参入組として、「新たなビジネスモデル」が続々と誕生してきています。「シェアハウス」や「カーシェアリング」に代表されるように、時代は「所有」から「シェア(共有)」の時代へと流れています。

今回は「洋服レンタルサービスの脅威」について独自の視点で考察していきまます。

近年、ネットとリアルの融合(O2O)の時代は着実に進んでいます。パソコンを持っているだけで最先端だった時代はもう遠い過去。今では2歳児すら電車の中でスマホを使いこなしています。世の中に便利なものが増えるにつれて、人々の欲求も多様化するばかり・・・。それは買い物という行為についても言えることで、企業はオムニチャネル化を必死に進めています。

そんな中、最近アパレル業界で洋服レンタルという新たなサービスが頭角を表しはじめました。常識を覆すビジネスモデルは業界の脅威なのでしょうか、それとも時代を先駆ける風雲児となりうるのでしょうか?2015年2月、月額6800円で洋服を好きなだけレンタルできるオンラインサービス「airCloset」がスタートしました。

洋服を選んでくれるのはプロのスタイリストで自分のサイズや好みに合ったものがまとめて送られてきます。流通・宅配サービスのスピードが保証されている現代だからこそ成立する斬新なアイデアです。

ショッピングの「買う」という常識を「借りる」に転換したこのサービスは、アパレル業界に衝撃を与えています。

ある意味、「買う」という行為の定義が拡張されたのです。今までのショッピングの常識といえば、自分で購入して様々なコーディネートを考えることでした。 しかし洋服レンタルサービスはそのどちらも必要としません。待っていれば勝手にプロが素敵な服を選んでくれる上、1か月に様々な洋服を着回すことができます。

洋服選びに自信がなかったり、いろんな服を試したい女性にとってはかなり嬉しいメリットですよね。これまで金銭的な問題で叶えられなかったワガママもレンタルなら実現できてしまいます!今、洋服レンタルサービスが注目されている本質的な理由はなんなのでしょう?

私は、隠れていたニーズ(本人さえも気づかないニーズ)を創造しビジネスを形にした柔軟な戦略思考だと考えます。上っ面のマーケットイン的な考え方では無く、消費者のベネフィットを最大化させる事に勝機を見出す考え方。これは、今の延長線上には決して出てこない発想です。

これまで多くの企業は多様化するニーズに頭を抱えてきました。なぜなら大量生産された商品では消費者をある程度までしか満足させられないからです。しかし便利なものに囲まれて生活している私達現代人は、どうしても十分な満足を求めてしまいます。ある程度の満足では、最早不満足なのです。しかし洋服レンタルサービスは多様なニーズを前提としており、カスタマイズをサービスの中心に置いています。

「なんでもいい」ではなく「私はこうしたい!」という個々のユーザーの声があって始めて成立しているサービスなのです。次世代のビジネスモデル創造には、常識に捉われず代の変化を逆手に取るようなアイデアが求められます。まずはあなたが普段口にしている言葉を疑ってみる事をおすすめします。

洋服レンタルサービスは時代に合わせて「買う」の定義を拡張しました。言葉を再定義し意味を拡張することにこそ、ビジネスのヒントが眠っているのではないでしょうか?新たな価値をつくり未来を描きたいのであれば、ユーザーの不満や小さな声に耳を済ませることを絶対に忘れてはいけません。

決して失敗を恐れず、常に次のアクションを起こし続けましょう。失敗したら改善し、また失敗したら改善を繰り返せばいいのですから。

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