「個として強くなる!!」

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孤独と孤立は全く意味が違う

猛暑厳しい真夏から一気に秋を感じる涼しい日々が続いていますね!今回は読書の秋という事で「本」の話から話題を広げていきたいと思います。どんな本か?それは誰もが知っている福沢諭吉の『学問のすすめ』です…。なんだ〜なんて思わずしっかり聞いて下さいね。

やはり国民的良書!深いいんです!しっかり噛み締めながら読み返してみると、彼のメッセージがビシバシ伝わってきます。この本のメッセージは学ぶことのすすめというより「独立の精神をもった人間になることのすすめ」と言った方がいいくらい「個として立つ」事の大事さを伝えています。彼は日本民族の群れ意識の欠点を嫌というほどに感じていました。悩ましく感じていた有名な名言がこちらです。

「智に働けば角が立つ。情にさおせば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」

なるほどですよね…!?でもその民族意識はいまも変わっていません…!?そこで

「個として強くなる」とは具体的にどういうことか?

-9-728例えば、自分は次のように考えています。
□(会社名・役職を取り外し)一個人として、自分が何者であるかを語ることができる
□日々出くわすさまざまな情報・状況に対し「自分はこう思う・自分はこうする」と押し出すことができる。それにつき他と論議ができる。そして建設的に持論を修正できる
□そこに付いている権威に影響されず、中身を評価できる

□どのように振られた仕事であっても、それを「自分の仕事」に変換して、主体的に実行できる。
□なぜその方法・選択肢を選んだのかを説明できる
□職場が何か行き詰まった状態にあるときに、局面を打開できる発言・行動ができる

□仮にいま、自分の会社がなくなったとしても、同じ職種・立場・条件で他に雇われることができる。もしくはその分野で独立できる。
□自身の信念のもとにリスクを負うことを厭わない

□我を狭く閉じて突っ張るのではなく、我を突き抜けたところで全体性を感じる
□他者に語ることのできる大きな仕事テーマをもっている□一人でいる時間を設け、大事に使っている
□独自性追求の心を失わない(そして独自性を追求している他者を尊敬できる)
□独自であるがゆえの孤独を知っている。そしてそのために、真の友・同志を持つ。


まだまだ自分自身、発展途上であるがゆえに実行出来ているなんて思っていません。ただ、目指すべきゴールがあるからこそブレずに前に進む事が出来ているのは確かです。

孤独は孤立を意味しない

個性のない人びとが群れ合って、尖ろうともせず出るクイになろうともしない。あるいは、尖がった個性や出るクイを批評し、つぶす。そんなことが組織や社会では往々にして起きています。しかし同時に、「オンリーな人」たちが、深いところでつながって互いを理解し合い、協力し合うということもまた起こっているのも事実です。逆説的ですが、オンリーな存在として一人光を放てば放つほど、真の友人や同志ネットワークを得ることが出来ます。独自性を追求する人の孤独は、決して孤立を意味しません。

【すべてのビジネスパーソンへの問い】

□「個として強くなる」という意識を抱いているだろうか?
□具体的にどうなることが「個として強くなる」ことだろうか?
□自分を貫き、独自性を高めていくことで孤独を感じたことはあるか?
□孤独を突き抜けたところで、同様の孤独を感じ持っている人と出会ったことがあるか?

【経営者・上司・の方々への問い】

□人財育成において「1人の職業人として強くさせる」という観点を持っているか?
□「個として強い」人財を、異端児として問題児扱いしていないだろうか?
□経営者や上司はある種の孤独を感じている人間であるが、その次元から、組織内にいる異端児(個として強い人)の琴線に触れるようなメッセージを発しているだろうか?

難しい戦略論やビジョン、ミッションを打ち立てる前に、まずはこの本質的な課題を改善する事、方法、環境を構築する事が企業にとって大事な課題でありながら、疎かになっているケースが実に多い…。最終的には必ずこれらの問題にぶち当たり、やがて中から腐ってきます。「頭では分かっているけど」なんて聞こえてきそうですね…。でも時代は容赦ないスピードで変化しています。

「個として立つ!!」新たな景色を見る為に、現状に満足せず、あるいは諦めず、深く考え、行動に移してみませんか?明日から9月、子供達の夏休みも終了し新たな学校生活が始まります。自分も新たな気持ちを忘れずにトライしていきたいと思います。

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