消費者に聞いた「内心やめて欲しいサービス」とは?

消費者に聞いた内心

「消費者」と「販売員」の間にある心理的ギャップを改善する方法

さて、前回はiBeaconを使った消費者の購買行動分析についてご紹介しました。しかし、ただ分析しただけでは意味がありません。重要なのはそこで得たデータを店舗の改善にどう活かすかです。今回はこの辺りについて、実際の例を交えながら説明していきましょう。

  と、その前に。アパレル業界の皆さまに是非見てほしいデータがあります。

「内心やめてほしいサービス TOP10」

というランキングなのですが、既にご存知でしょうか?なんと1位と2位に、アパレル店員の行動がランクインしています。

1位 アパレル店での「何をお探しですか?」などの声かけ(37.5%)

2位 アパレル店で購入後、店先までの見送り(22.5%) 
『内心やめてほしいサービス1位は?』より
このデータ、確かに「なるほど」と思いませんか?誰もが思っていることが、「販売」という型にはめてしまうと、これが普通にになってしまいます・・・。これは、ほんの一例としてプレッシャーをかけられるあの感覚です。どうして未だに「やめてほしいサービス」をしてしまうアパレル販売員が多いのでしょう?

原因は店員個人というより企業全体の戦略思考にこそ問題がある

例えば客単価が低い時、改善の指示としては「セット率をあげよう」「接客を工夫して」など抽象的な指示に終始します。教える側も自分の主観で相手に伝えるケースがほとんどです。もちろん店員は一生懸命考えるとおもいますが、あくまで感覚的な改善しか行われません。ならば企業が顧客行動の分析からより適切なレイアウト・接客を考え、店員に共有した方がずっと合理的かつ効率的です。

伊勢丹新宿店の靴売り場は、iBeaconを活用した店舗改善で売上アップを成功させています。分析段階ではスタッフにもウェラブル端末を装着し、靴売り場の顧客行動とスタッフの動線を徹底的に調べたそうです。結果、靴を探している時間のロスとベテランスタッフが他スタッフの半分の時間で接客を行っているという事実が明らかになりました。それを受け伊勢丹新宿店はスタッフの役割を分担したり、ベテランスタッフのセールストーク術を録音して、共有する機会を作ったり、混雑時をデータに基づき予測して他フロアから応援を呼ぶことを実践し始めています。

とても理にかなった改善ですよね。売上が伸びたのも納得できます。顧客に一番近い販売スタッフの力量は、そのままダイレクトで売上に直結します。しかし、なかなか目が行き届かないのも販売の現場。

もっと本質的な部分に課題を見出し、「全体最適」をはかることが出来れば、
まだまだ他社と差別化する余地は残っています。

今後は改善を得られたデータから顧客の心理を深いレベルまで探り、より適切な売り方を模索していくビジネスプロデュース型人材の視点が求められます。これまでのような感覚的な接客ではなく、数値的に効果が高いと立証されているノウハウを積極的に共有・実践していく新たなスタンスです。

顧客が満足してくれる商品やイベントは何なのか?どのような接客、動線作りをしたら気持ちよくショッピングを楽しんでもらえるのか?顧客視点から、本質的な課題を見極め、実践する「プロセス」こそ原点です!!

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