アパレル業界、復活の武器「テクノロジーの導入」まとめ5選
商品に付加価値を与えるテクノロジーの役割
国内のアパレル業界市場は、1991年が15.3兆円だった頃から、2013年は10.5兆円と市場は3分の2に縮小。又一方で、商品供給量は約2倍に増え、その結果購入単価が半分に落ちた。この事実理解していますか?
消費者はネット通販はもちろん、中古品の売買やレンタルなど「買い方」も「志向」も多様化が進む時代。企業は、消費者のニーズについていけず、更に市場とのギャップが広がりつつあえります。
そんな中、復活の処方箋の1つとして、おさえなければいけない施策が「デジタル武装」。ネットを活用した多種多用な新サービスは急速に市場を席巻してきています。今や、専門的な知識を持たない一般の顧客も習慣的にまた日常的に利用しているスマホやタブレットを効果的に連動させたIT活用の取り組みはアパレル業界でも既に始まっています。
タブレットを利用した店内の在庫管理・商品検索・決済。試着室に並ばずに仮想試着による着用イメージの提供。ビックデータを用いたトレンド予測。SNSを利用したオンライン上のプロモーション。人工知能を導入し、顧客の好みに合わせた商品をオススメするシステム。そして、最適なタイミングで購買意欲を後押しする、iBeaconなどによるPUSH通知の導入。人の手では実現できなかったようなことまで、テクノロジーが可能にしてくれる時代になったと言えます。
これまで感じてきた不便さなどの課題を解決し、顧客が感じる価値をテクノロジーによって最大化することができます。最新のテクノロジーを効果的に導入することは、企業にとってブランディングにも繋がる大切な要素と言えるでしょう。最新のシステムを導入することは、他との差別化をする上で、今後必要不可欠なアクションです。
テクノロジーが変えるファッション×テクノロジーの例を幾つか見てみましょう。
■オンラインでサイズフィッティング unisize(EC)
ECサイトはとても便利ですが、実際に試着をすることができないために、購入への不安がつきまとうかもしれませんね。しかし、そのような不安を解消できるのが、こちらの試着サービスです。購入率を高め、購買単価を上げ、返品率を下げる、という目的を掲げ、洋服のフィッティングをサポートしてくれます。簡単なアンケートに答えるだけで自分にあった最適なサイズを勧めてくれるので、購入者側からすれば個別の細やかな接客を受けている印象になります。国内外のブランド寸法(洋服データ)と得られたデータ(人体データ)を基にして最適なサイズを提案してくれるのです。まさに近未来型の接客ができると言えますね。
■国産縫製工場を救うクラウド化 「シタテル」
こちらは国内初の縫製事業におけるクラウドソーシングです。大量に製品を作ってもすぐに売れるわけではない現代においては、「少な目に作る」という発想も必要になります。しかし、伝統的な縫製事業の仕組みでは、小ロット(15枚~30枚程度)のニーズには対応できませんでした。シタテルでは、衣服の生産工場とアパレル関連のビジネスユーザーをマッチングさせ、小ロットで作りたい希望を叶えてくれます。場所が空いている工場。そして、そこを使いたい人。この2者を繋げるサービスです。国内の1000以上の工場をデータ化し、縫製技術のレベル・対応可能アイテム・料金設定・リードタイム・稼働状況などを集め、「シタテルコントロールシステム」を独自に開発していますので、工場とユーザーがスムーズに繋がっていきます。これまでにないテクノロジーを導入したことにより、国内生産に新たな風が吹いているようです。
■テクノロジーを駆使したオンライン試着ソリューション VIRTUSIZE(EC)
VIRTUSIZEは、自分の持っている服とECサイトで販売されている服のサイズを簡単に比較できるオンライン試着ツールです。「ユナイテッドアローズ」では既にこのシステムが導入されています。洋服を選ぶとき決め手となるのは「サイズ感」はとても重要な要素です。便利なオンラインショッピングも、サイズの問題は課題としてありました。しかVIRTUSIZEを活用すれば、そのような悩みは解消されます。経営側にとっては顧客満足度のアップや返品率のダウン、売上アップに繋がりますし、顧客側にとっても、好みのサイズ感を事前に確認できる素晴らしいツールです。効率よく理想の買い物を実現できる、画期的なツールと言えそうですね。接客対応型のサービスよりも、時間を短縮できますし、将来的には人件費の削減に繋がる可能性もありそうです。
■Virtual Fashion 3D/2.5D-近未来型仮想試着システム-
人間工学に基づき開発された仮想試着のシステムです。モーションセンサーカメラを通して人体の動きを認識しながら、身体の動きに合わせて服も動いていきます。実際に試着しているような雰囲気を味わうことができます。また、リアルタイムな物理シミュレーションによる服の重さや質感までも表現してくれるので、本物を試着しているような体験ができます。サンリオピューロランドでは既に導入されており、等身大に映し出された自分の映像にCGを重ね、バーチャルな試着を楽しめます。店頭に置いていない服、モデルさんが着ている服、店内のたくさんの服の試着など、様々な要望に応えることができる近未来型の試着サービスです。
■その他の仮想試着システム
アパレルブランド「アーバンリサーチ」では、Kinectを使った試着サービスを独自に開発しています。水着などの試着の際には特に便利なようですね。現在は東京ソラマチの店舗にて体験可能だそうです。今後もさらなる発展が見込めそうですので、注目したいですね。
テクノロジーを利用して余った時間で人にしかできないサービスを!
テクノロジーの活用により、洋服の生産から購入者の試着まで、様々なプロセスが効率化される時代となりました。必要なものを必要な分だけ作り、購入者にとって最適な方法とタイミングで商品を提示する。これにより、時間には多くの余剰が生まれます。テクノロジーで生まれた余剰時間を、人間にしかできない作業(コミュニケーションや思考)に充てることがテクノロジー活用の本質です。店頭の非効率を改善し、顧客体験の向上を可能にするための「武器」なのです。
デジタルソリューションの提案と実働支援までワンストップで支援します。
もはやテクノロジーの活用は、今後の「成長」に欠かせない「武器」と言える時代になりました。提供する商品・サービスに「テクノロジー」で付加価値を付ける。そんな新たな発想で、新たな一歩を我々「Leverage-Labo」と共に踏み出してみませんか?簡単に使える月額数千円のツールから最先端のソリューションまで価値を生み出す最適なサービスをご提案します。
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