ZOZOTOWN躍進の秘密に迫る!「時価総額1兆円超え」シナジーを生み出す次世代経営

ファッション通販サイト「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」を運営するスタートトゥデイの時価総額が8月1日、初めて1兆円を超えたニュースは皆さんの記憶にも新しいかと思います。

アパレル業界はかつてない不振にあえいでいる中、同社躍進のインパクトは目をみはるものがありますね。

好調の要因について同社広報担当者は、幅広いブランドで新規出店が相次いでいることや、決済手段を増やすなどして利便性を高めたことなどを挙げる。また、既存客には以前買ったサイズを知らせる機能をつけるなどの施策も取り入れてきたという。

ただ、その強さの秘訣は氷山の一角に過ぎません!

2009年からの業績推移を見ても、2009年3月期に107億円だった売上高は2017年には764億円と8年で7倍以上に、経常利益は22億円が264億円へと実に12倍にも達しているのです。

また、グラフを見ると、特にここ2年の売上高の成長率は目覚ましく、2016年には32%、そして2017年には40%と驚異的な成長を記録していることがわかります。

今回はなぜZOZOTOWNは支持されるのか?に焦点を当て、そのビジネスモデルと支持される要因について検証していきます。

顧客、取引先のニーズを巧みに生かしたローリスクハイリターン経営

新しい流通のカタチを作る

ZOZOTOWNの大きな特徴の一つに、その受託手数料率があります。同じくネット通販業界大手である楽天の場合、システム利用料として売り上げの2.0%~12.0%を徴収しています。また、通販業界最大手、世界企業のアマゾンはそれよりも高い15%の手数料を取っています。

しかし、ZOZOTOWNはさらにそれよりも高額なアベレージ28%もの受託手数料を取っています。これにより、ZOZOTOWNは受託手数料のみの利益で、業界第2位のレベルにまでランクアップしたわけですが、一見暴利をむさぼっているようにさえ見えます。

しかし、そうではありません。

それほど高い受託手数料をとりながらも、出店するアパレル業者がZOZOTOWNを利用する理由があるのです。それは、ZOZOTOWNと他の通販サイトの間にある大きな違いにあります。

ZOZOTOWNでは、ほかの通販サイトと違い商品の撮影、預かりから保管、クリエイティブ部分まですべて自社の物流施設で行い、梱包や発送も行っています。これによりZOZOTOWNに出店するアパレル業者は、大いに手間を省くことができます。

同時に、あくまで商品を預かっているだけである為、在庫を抱えた際の損益は発生しません。そんな高い受託手数料でも参加するアパレル業者は後を絶ちません。ここに成長と高い利益率をもたらすビジネスモデルの根幹が存在します。

アパレルの不利を有利に変える

ZOZOTOWNは参加するアパレル業者の商品、商品ディスプレイとしての写真撮影まで自社で行います。商品の紹介ページで単にモデルの試着写真を掲載するのではなく、モデル自身の身長や試着しているアイテムのサイズを明記しています。利用者が実際にアイテムを身につけた時のイメージがわきやすいように工夫したといいます。

こうしたコーディネート写真は、一部の利用者から"ZOZO立ち"とも呼ばれ、表情やポーズを極力排除し、洋服を着た印象をイメージしやすいとして話題にもなっています。つまり、皆同じようにコーディネートに注目させる立ち方で、等身大のコーディネイトを顧客視点でわかり安く提供できているわけです。

たとえばA社のトップスに合わせてB社のボトムスを合わせるといった、会社、ブランドををまたいでのコーディネイトの提案など、リアルショップ、自社ECでは考えられない提案をZOZOTOWNであるからこそ実現できています。

又アプリ「WEAR」でコーディネートイメージを促進した結果、返品率が格段に下がり、更にサイトへの流入拡大も顕著に現れています。

シナジーを可能にした顧客目線。

顧客のニーズから生まれてくるもの。

こうして、独自の流通とアパレルの強みを生かして成長したZOZOTOWN。

その影響は、あの行動する社長でおなじみの堀江貴文氏をして「既に私もほとんどZOZOで購入してます。集中倉庫と在庫リスクをメーカーに持たせる方式。ただリアル店舗との在庫奪い合いがまだ根深く、逆にいうと大きな成長余地を持ってます」と言わしめるほどになりました。

しかし、これは、いわゆる儲けだけを重視してたどり着いたわけではありません。高い受託手数料を取ってまで全てをZOZOTOWN一括で行う事で一番の利益を手にするのは誰でしょう。

そうそれは他の誰でもなく、顧客です!

これにより注文方法も単一化でき、顧客のニーズ情報の一元化を通して更なるニーズにも対応できます。いわゆる「ZOZO立ち」と言われる、コーディネートの表現方法や、「WEAR」に代表されるように、ファッションモデル、読者モデル、著名人だけでなく、全国の人がモデルになれるという参加型のコミュニティーで一般人の誰もが自分のファッションを投稿でき、それを全国のユーザーに紹介できる場の提供など、今までにないニーズをビジネスに迅速に取り入れ実現させているのです。

まさに、「かゆいところに手が届くサービス」「ありそうでないサービス」を顧客視点普通に考えられている部分が最大の強みです。ごくごく当たり前にこんなサービスがあったらいいな?の実現です。

昨年新たに始めたサービス「ツケ払いサービス」も顧客視点から生まれたサービスですね。最大2ヶ月の入金猶予があるサービス。既に女性を中心に利用者が100万人を突破したようです。

業界、業種の垣根を超えたサービス、徹底した顧客目線の戦略が、ZOZOTOWN本体や参加するアパレルブランドにもシナジー効果を与え、結果ZOZOTOWNの躍進を支えているのです。

更なるニーズを目指して。

今ZOZOTOWNでは、試着ができないというネット通販におけるアパレルの欠点の払拭にも力を入れています。それは、有料会員である「ZOZOプレミアム」「ZOZOプラチナム」に加入していれば、一部商品を除き無料で返品ができるという制度です。

つまりこれは、試着室を自分の部屋にすることができるという画期的なアイデア。これにより、むしろ店舗の試着室よりも安心して、手持ちのアイテムと組み合わせまで考えることのできる自宅での試着を可能にしたわけです。

これはむしろ店舗型ではできない、ネット通販のZOZOTOWNだからこそできる利点です。そう、アパレルだからこそのマイナス点をむしろプラスに変えていくという着眼点。

そしてこの発想の起点も、やはり、通販と言えど手元で一度確認をしたいという顧客のニーズ、いわゆる顧客目線の戦略から生まれたもの。

こうしてZOZOTOWNは、刻一刻と変化する顧客にニーズとともに止まることなく、常に変化を続けています。

アパレル業界 今後

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