「会議」を変えれば事業は進化する!「時間=コスト」で考える会議のあり方

いくらやっても報われない!アパレル業界に存在する「生産性」という呪縛

アパレル業界は、変化激しい消費者ニーズや、流行り廃りによるブームの影響に最も左右されやすい業界です。他業界に比べても消費者動向の影響をモロに受ける為、本来であれば、ビジネスとファッションは、同じフィールドで考え、同時並行で改善・進化を追求する必要があります。

しかし、いかがでしょう?この市場の変化に振り回されて、本来大事な「強み」や「コンセプト」「事業の方向性」に迷いが生じ、個性を狭め、同質化を繰り返す。そんな負の連鎖を繰り返している・・・。そんな状況に疑問を抱えている人は多いのではないでしょうか?

売上が悪ければ、悩み、会議をし、検討を繰り返す・・・。検討した内容は成功ブランドのベンチマークから派生した、横並びの商品政策やイベント企画などなど・・・。

今回は、多くのジャッジが生まれる源泉!「会議・打ち合わせ」のあり方について、現状課題から解決策まで、事例を交えつつ、持論を展開していきます。

「日本人の労働生産性は低い」こんな言葉を聞いたことはありませんか?
34ヵ国で構成されるOECD(経済協力開発機構)加盟国の2013年の労働生産性を見ると、日本の労働生産性はOECD加盟国34ヵ国中第21位。先進国では19年連続の最下位。この数字を見るといかに日本のホワイトカラーの働き方に問題があるかが伺えます。日本の生産性の動向2015年 参照

マイクロソフト社を創設したビル・ゲイツには面白い逸話があります。
彼が参加する会議は最長でも30分と定められていたそうです。

参加者は要件を事前に送り、当日は質疑応答しか行わなわなかったと言います。ビル・ゲイツが部屋に入ってきてそうそう「この資料の○ページの■■部分は……」など鋭いツッコミが入り、会議の生産性は抜群。この徹底した効率化の精神こそが、成功の原点なのかもしれませんね。

会議はコストが高いという不都合な事実

 会社に所属していれば、何らかの会議に参加した経験は誰しもあるでしょう。しかし、会議にかかるコストが意外と高いということを知っている人の数は少ないです。単純に考えてみても「出席者数✕時間✕給与・交通費・備品代」など、時間にはコストがかかっています。しかも会議に参加している間、参加者の生産性はゼロです。

コスト削減意識を掲げている人でさえ、目に見えるコストを考えず、無駄な定例会議などに関しては盲目になっていることが往々にして見受けられます。

当たり前に行われている「会議」あなたの会社ではいかがですか?

ただし、全ての会議が無駄というわけではありません。ビル・ゲイツの事例のように生産性が高い会議であるなら、やる価値があると言えます。

生産性の高い会議ほど本音でやりとりされる

 生産性の有無を決めるポイントは、当然のように会議参加者が目的を明確化して共有できているかどうかにつきます。その前提がありつつ、目的遂行の為には、言いにくい本音にズバッと切り込むことが必要です。

意味深な面白い記事を発見しました。確かにその通りだと思います。
GACKTが気付いた海外で通用しない日本人の心理「『NO』を用意していない」

会議の目的共有がしっかりできていれば「言いにくいことを言う」ことは生産性があがると歓迎されるでしょう。「言いにくいこと」ほど、得てして的を射ていることが多いからです。

また、会議後の実行力を高めてくれる効果も期待できます。どれほど実りの多い会議であったとしても、その後決定事項を実行に移さなければ意味がありません。本音でやりとりした会議なら、参加者の士気が高まり、行動に拍車がかかります。その結果、短期間でクオリティーの高い成果物を生み出す可能性が高まると言えます。

ルールの打破と進化を理解することの重要性

 もし生産性の低い無駄な会議の存在に気づいているなら、一刻も早く会議のあり方を変える必要があるでしょう。それは今まで「こうあって当然」とみなされていた先入観や既存のルールを打破していくことと結びつきます。

ルールは仕事を円滑に進めることなどに効果を発揮しますが、ルールが増えすぎると、組織は硬直化して、創造性を失います。先のビル・ゲイツの事例で言えば「会議は30分以内」というルールだけを決めるのではなく、大切なのは「会議を極限まで効率化し、生産性を高める」という発想です。

変化の激しい時代において、柔軟に新しいビジネスを創り出せる組織は、活気があり、自立したインフォーマルなチームが自然発生的に誕生します。新しいビジネスを生み出すためには、人の管理を前提とした組織ではなく、既存のルールからはみ出すことを受け入れる組織変革が必要です。人の価値観は、知識や経験によって、白にも黒にも見えるのもの。そんな多様性を縛り付ける金太郎飴製造所ではダメです。

大切なのはルールではなく進化です。時代は急速に変わります。進化に即していないルールは柔軟に改変していかなければ、企業の成長も人材の育成もできるはずがありません。

一方で、柔軟に対応できる姿勢やスキルは、もはや個人レベルで確立していかなければ、機械のパーツ交換のように、突然変えられてしまう。そんな「リスク」を持つ必要があります。

まとめ

 身近に意味のない定例会議などはありませんか?
会議は複数の人が参加しているからこそ、時に主旨が曖昧のまま続けられていることはよくあります。しかし会議のあり方を、「時間=コスト」と考えると、無駄な時間という概念を持つことができます。

目的を明確にし、本音でやりとりできる環境を作るには、ファシリテーター(進行役)の存在も、重要になります。会議のあり方と、進行役を明確にし、段階的に進化させていくことで、創造性ある組織へと成長できる余地はまだまだあると思うのです。

<関連ブログ>

事業を創造する!あなたの会社に今最も必要な人材「ビジネスプロデューサー」とは?

大手老舗アパレル企業凋落の原因!「構造不況」と「脱却への道筋」

クラウドソーシング進化版「ファッション特化型クリエイティブサービス」の展望

異業種からアパレル業界に参入する黒船の野望とは?

コンセプトメイクの本質―物語のチカラで企業と顧客を繋ぐ

 

次世代型売れる仕組み

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

その他のブログ

More