ビジネス成功の原点は「マーケティングリサーチ」にあり!その手順と方法とは!?

行動データをリアルタイムに収集できる時代の「リサーチ」手法

「マーケティングリサーチ」する事で得られる価値の本質を理解していますか?

新たな事業開発や変革を推進する場合、一番最初に取り掛からなければならない作業は「リサーチ」ですよね。しかし「リサーチ」の目的、対象物を間違えばそもそも、推進しようとする事業そのものがリスクであり無駄になります。

時流にあった「マーケティングリサーチ」を行う事で、顧客や市場を理解して新たな戦略や施策を考える為の材料を得られます。又実行した施策の結果を検証し改善することで、効率的、スピーディーに目的へ向かって舵をきる事ができるようになります!

消費者の想いや行動をリアルタイムで分析できる企業は、時代に合った新しいプロジェクトを次々に立ち上げ結果を出し続けています。今回は、成功するために必要なマーケティング戦略について「マーケティングリサーチ」というキーワードを掘り下げ、即実践に生かせる手順や手法をまとめお伝えします。

消費者の望みを叶えられていますか?

こんな質問をされたら少しドキッとしてしまうでしょうか。しかし、ここではっきりとお伝えしたいのは、消費者が本当に望んでいる商品・サービス・価値ある情報を提供できる企業は必ず成功する、ということです。

しかしながら多くの企業では、根拠のない経験や勘、度胸などいきあたりばったりの考えの基、意思決定をし、多くの無駄や無理が発生しています。「着眼点」がづれていると言わざるを得ない状況に悲しくなることがよくあります。

これまでの経験上、必要なリサーチをせずに「なんとなく」「行き当たりばったり」「とりあえず」で始めたプロジェクトは失敗に終わることがほとんどです。

マーケティングリサーチはなぜ必要か

現在はデジタルの進化、普及もあって「データ・ドリブンマーケティング」と言った言葉も聞くようになりました。それに伴って、「マーケティングリサーチ」の精度もあがり、細分化された個別情報(パーソナライズ)も取りやすくなっています。価格も以前に比べると、格段に安く提供されています。その分、需要は年々高まっているのが現状です。

マーケティングリサーチ

参照元:JMRA日本マーケティング・リサーチ協会

10年前、20年前の消費者像を現代の消費者に当てはめてももちろん通用しませんよね。必要なのは、「今」を捉えるスピード感です。

マーケティングそのものは、企業から消費者へ行われる一方向の活動と言えますが、マーケティングリサーチではその原点となる消費者からの意見や感想をリサーチャーが汲み上げ、消費者が求めているものを理解した上で、商品・サービスを提供していく為、その点では双方向の活動と言えます。

又、言われている事を鵜呑みにするのではなく、自分で見る、確認するといった行動から、根拠を固める為にも非常に重要な活動です。
消費者から収集した的を得た情報を商品開発やサービス提供に即時に活かすことができるため、失敗も最小限に抑えることができます。行動一つでムダな費用もムダな時間も節約できるわけです。

これらの理由から、マーケティングリサーチは、ビジネスにおけるリスクとムダを減らすためにも必要不可欠な手順と言えますね。

マーケティングリサーチにおける4つの段階

マーケティングリサーチには、「理解」「探索」「検証」「測定」という4つの段階があります。PDCAサイクルのように手順やその過程に基づいたそれぞれの目的が存在します。成功の秘訣は「リサーチ」にありの所以となる重要な部分である為、ここはしっかりと理解を深めてください。

「理解」は市場や顧客、競合、さらには自社は、いまどのような状態にあるのかを把握できます。競合と比べて自社の強みは何なのか?他社がせめていない未知の可能性は考えられないのか?そんな理解を得る為に「理解」のフェーズが1番にあります。「理解」なくして既知以上の新たなビジネス、可能性など生まれませんからね。

次に「探索」の段階では、明らかとなった課題や可能性をどのように打開していくのか?考えられる最短且つ最適な方法は何なのか?これらの本質を明確に見つけていきます。

そして「検証」の段階では、これまで得られた情報はあくまで仮設であると認識した上で、その仮説が正しいかどうかを検証します。商品、コンセプト、メッセージ等、ペルソナターゲットに対して有効なのか?事業の骨格部分と整合性を合わせていきます。検証の結果、修正が必要になることは必ずあります。この仮説の修正こそが最も重要なプロセスです。

そして最後に「測定」です。理解、探索、検証を終えたマーケティング施策を実行し、結果を分析します。ターゲット層に購入してもらうことはできたのか、満足してもらえたのか、ブランド価値は保たれたのか、など。事前に設定したKPIから定量、定性部分、双方から効果測定していきます。

この一連の流れこそ「リサーチ」であり、成功確度をあげ、無理、無駄を防ぐ効果的なアクションです。
マーケティングリサーチなくしては、成功はあり得ません。そしてそのために必要なスキルが「データ」分析の力です。

様々なこだわりが見えるセブンプレミアムの戦略事例

ここでセブンプレミアムの「かき氷」を例に挙げてみましょう。今年の夏は例年とは比べものにならないほどの猛暑日が続きましたよね。この暑さを事前に予測して商品展開に厚みを持たせる戦略をとったのがセブンプレミアム。

何と今夏は10種類以上ものかき氷を販売しています。人気商品の週間ランキング(2018.8.21~8.28)でもTOP3は全てかき氷(1位:もこもこティラミス,2位:いちご練乳氷,3位:ほうじ茶ラテ氷)。いずれも税込149円~159円で、一般的なスーパーマーケットで購入できるカップサイズのかき氷(およそ100円前後)と比較すると若干高めな印象を受けますが、売れ行きは好調のようです。

ちょっとお洒落なカフェで注文すれば1000円以上はしてしまうかき氷ですが、手頃な価格で楽しめるのであれば、この暑さですから毎日でも買いたくなることでしょう。セブンプレミアムのウェブページでは、このかき氷の他にも、流行をうまく取り入れた様々な商品が紹介されています。

ダイエッターに人気のサラダチキンなどもトップページの「話題の商品」としてピックアップされていました。商品の下には口コミがあり、実際に試してみたユーザーからの生の声も閲覧できるようになっています。セブンプレミアムは現在4ブランドを抱え、3000点以上のアイテムをそろえるまでの大きなブランドに成長していますが、このような成功は「マーケティングリサーチ」の賜物と言えるのです。

セブン&アイグループでは、「セブンプレミアム向上委員会」という公式サイトを運営しています。消費者からの口コミや意見を参考にしながら、消費者に求められる安心・安全な商品を開発・改善しています。「みんなで開発」のページでは消費者の声を収集し、商品の開発・改善に取り組んでいる様子を見ることができます。

セブンプレミアム向上委員会

アンケート結果や商品開発の経過なども公開し、消費者と一緒に作り上げる顧客視点、参加型の商品開発によって顧客を巻き込み、売上にもつながるWinWinの関係性を築いている好例ですね。

セブンプレミアムの商品は他の商品よりも価格が少々高めですが、その分、商品の品質にこだわりたい消費者の購買意欲を刺激するような、非常に魅力的な価値になっています。

同じく、「無印良品」の顧客参加型コミュニティー【くらしの良品計画書】

くらしの良品計画書

信頼できる根拠は分析から生まれる!
既存のデータも最新のデータも賢く活用

企業には、売上データや顧客データ、新聞や雑誌の記事、公的機関による統計データ、またSNSデータなどと言った、社内外の様々な既存の2次データがあります。まずはそれらのデータを把握・分析し、市場・顧客・競合・自社について理解します。

その後で、マーケティングリサーチを行っていきます。マーケティングリサーチにおける代表的な手段としては、「定量調査」と「定性調査」の2つを挙げることができます。まず、「定量調査」とは、数値化したデータの分析です。

具体的には「○%」とか「○人」など、どれくらいの量が得られたかの数字に注目する方法で、質問紙調査(アンケート調査)などによるデータ収集が一般的です。数値として得られたデータを統計処理することにより、特徴の検出や予測など、様々なデータ解析が実行できます。

つぎに「定性調査」ですが、これは定量調査によって数値化されたデータをさらに詳しく捉えるための分析です。なぜその結果(数値)が得られたのか、の答えを見つけていくために、インタビュー調査や観察などの調査を実施します。ここで得られるデータは数字ではなく、言葉や行動なので、数値とは違う分析が必要になります。

これらの分析に加えて、特に注目しておきたいのがリアルタイムのデータ収集方法です。モバイル端末やインターネットの普及により、消費者の無意識の行動まで探れる時代になりました。例えば、そのページを何秒間、どの部分に注目して閲覧していたか、などの情報も簡単に入手できます。最近ではネットに接続できる様々な家電が開発されていますので、それぞれの利用状況を常に把握できるようにもなるかもしれません。

AIの活躍にも期待!データ分析は新たなステージへ

個々の消費者の動向を詳細に把握できるようになったことで、消費者それぞれの生きた姿を捉えられるようになりました。このような最新のデータ収集と分析において、期待されているのがAI(人工知能)です。

AIを活用すれば、膨大なデータの中から商品の開発・改善に必要な情報を取り出したり、数値以外のデータから特徴分析や傾向分析を行ったりすることも可能です。このような最新技術を取り入れながら、飛躍的な成長を遂げている企業は既に存在しています。今後、AIによるデータ分析は欠かせない、当たり前の時代になっていくこと必至です。

知らないことは損失のきっかけになります。時代に乗り遅れず、新たな手法も積極的に取り入れられる柔軟さが今求められています。

「成功の秘訣は「リサーチ」にあり」いかがだったでしょうか?これらの目的、手順、行動一連の流れを、推進し、必要によってはデジタルを活用できる人材が企業には求められています。これらの「ノウハウを自社に蓄積したい」「スキルのある人材がいない為、なかなか推進できない」など課題がありましたら、是非弊社にご相談ください。様々な確度からビジネスの新たな可能性を提案、実行支援いたします。

『2STEP・9つの価値(メニュー)』を掛け合わせて
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