「消費者は良い商品ではなく、良い体験を求めている」

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「サービスデザイン」という新たな価値の創り方

レバレッジラボの山口です。さて、今回は最新マーケティング手法である「サービスデザイン」をテーマに「アパレル業界の未来」を考えてみたいと思います。

まずはサービスデザインの定義から確認です。「サービス」と聞くと、おそらく多くの方が目に見える商品や接客を想像するでしょう。

そもそも消費者が価値を感じることとは何か?

しかし現代における「サービス」とは、消費者が商品・接客をどのように生活の一部に取り込むかまでを含みます。企業は「いかに良い商品を作るか」ではなく、「商品を使ってもらうことで、いかに良い体験を消費者に与えられるか」を考えなければならない時代になったのです。

消費者のニーズが変化した一番の要因は、IT技術の進歩でしょう。商品・接客を通して良い体験をしたら、誰だって他の人に話したくなりますよね?そして聞いた側は同じ体験を求めて商品を購入したくなります。昔は対面で行われた口コミがネット上に場所を移したと考えていただければ大丈夫です。

また同時に、ものを他人と共有する傾向も見られるようになりました。カーシェアリングもその流れですね。消費者は自分が独占所有することより、いかにリーズナブルに良い体験ができるかを考えているからこその行動なのでしょう。

具体的にどんな行動をとればいいのか?

では、企業はどうやってサービスをデザインしていけば良いのか。これまでのやり方では消費者を満足させられません。企業は直接目に見えない消費者の行動や生活までを想像してサービスを作っていく必要があります。アパレル企業における具体的な打開策をあげるならば、以下の3つでしょう。 

1.組織体制を見直し、部門を超えたプロジェクトチームを結成する

2.様々な視点でサービスを検討できるよう、人材の多様性を確保する

3.他社や消費者と価値共創のネットワークをつくる

 アパレル企業が抱えている大きな問題の一つに、部門が分断されていて連携を取りづらいことが挙げられます。消費者が求めているのが機能ではなく体験である以上、部門を超えた連携は必須でしょう。経営者の力強いバックアップがあれば組織変革はきっと成功します。

またその際、新しい人材を起用するなどして、多様な意見が飛び交う環境づくりを心がけてください。多種多様な消費者のためのサービスをデザインするには、多種多様な作り手のアイデアが必要です。

社内環境が整ったら、次は積極的に他社や消費者とネットワークを気づいていきましょう。異業種とのコラボレーションは新たな価値を生み出します。

業界の常識に縛られていては新たな発想など出てこない

もし想像がしづらければ、株式会社コンセントが行っているサービスデザインの事例を参考にしてみると良いかもしれません。この会社はナレッジの共有まで加味したサービスデザインを専門にしています。「伝える術」が素晴らしい!

少し長くなってしまいましたね…。極論、アパレル業界は商品での差別化は何度も言いますがもう無理です。出来たとしも、すぐにキャッチアップされて、同じことの繰り返し。そこには、何の「成長」も「ノウハウ」も蓄積できず、やがて陳腐化します。

体験を含めた「サービスデザイン」は「ブランディング」そのものを引き上げて確実な差別化要因になりえます。

成功の鍵は「組織を超えて学ぶ!」全てはこの一言に集約されます

組織変革は簡単ではありませんが、できるところから始めてみてください。
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